肌の摩擦ダメージオンラインセミナー

2020年12月16日、オンラインにて「肌の摩擦ダメージセミナー」が行われました。
美容評論家、作家としてもご活躍されております、形成外科学会認定専門医、美容外科・皮膚科医の上原恵理先生を講師にお迎えし、世の中の女性に美肌を届ける愛の妖精“えりりん”として、本当に正しいスキンケアの方法についてお教えいただきました。そのセミナーの様子をレポートします。

2021.01.25

監修医師:上原 恵理 先生

形成外科認定専門医
美容外科・美容皮膚科
美容医療評論家

2006年群馬大学医学部卒業後、東京大学医学部付属病院、有名美容クリニックなどでの勤務経験を活かし、「女性の気持ちがわかる女医先生」として、多くの女性たちから支持を集める実力派です。「正しい美容・医療の知識を世の中に広める」ことをミッションとし、確かな技術がSNSや口コミで広がる話題のドクターです。

  • さわらない美容で 
    自分至上最高の肌へ

    • 冒頭のタイトルから惹きつけられるスライドでスタート。
      画面に映っている先生のお姿も素敵です。
      「“美しい肌でいつまでもいたい”というのは全女性の願い。そのために皆さん、マッサージをしたり小顔になる器具を使ったりと頑張っていらっしゃいますよね」と上原先生。
      そうなんです、私たちは頑張っています!
      かくいう私も安くない美顔器を購入し、
      半身浴をしながらせっせと上へ上へとリフトアップを心がけていた時期もありました。
      ところが…
      「実はそれが“肌を劣化させる努力”!」とバッサリ。
      流石は「世の女性たちを絶望の淵に突き落とすアカウント」としてSNSで話題となった上原先生であります。

      ではなぜそれがNG行動なのでしょうか。
      肌を必要以上に“さわる”、“こする”、“もむ”ことが「ダメ、絶対!」な理由は2つあります。
      1つは肌に刺激が与えられると、肌のバリア機能が低下し、肌荒れ、赤み、乾燥の原因になること。
      もう1つは、皮膚が伸びることでたるみの原因になることです。
      将来的にはくすみ、シミ、たるみの原因となり、肌が劣化してしまう…とのことでした。

  • 肌の構造と
    摩擦による肌の老化

    • 私たちの肌は加齢に伴い肌の弾力が失われること(コラーゲン繊維の減少など)が分かっています。それに加えて摩擦などの刺激を与えてしまったらどうなってしまうのか…確かに考えただけでゾッとしてしまいます。

      しかし、これで終わらないのが愛の妖精上原先生。
      努力次第で透明感のある肌に生まれ変わることを、ご自身で証明してくださいました。

  • 今から始める
    こすらないスキンケア

    • ではまず何を始めたらいいのか。それは「こすらない」こと。
      こすらない適切なスキンケアを行うことで、肌の劣化を遅らせることができるようです。
      「え?そんな簡単なことでいいの?それなら私は既に実践済みですが…」
      と思われたそこのアナタ!本当にできていますか??

      ここからはこすらない
      ①クレンジング・洗顔
      ②保湿
      ③日焼け止めの塗り方
      ④ベースメイクの塗り方
      について、ご紹介していきます。

    • “クレンジング・洗顔”のポイント

      こすることで徹底的に汚れを落としきるのはNGです。
      洗い方のコツは決して皮膚をこすることなく、泡を手でプレスするようにすること。
      すすぎは32度程度のぬるま湯で、こすらないよう丁寧に流していきます。
      最後はタオルでおさえるように水分を吸い取ってください。

    • 保湿のポイント

      化粧水のパッティングは刺激になるのでNGです。
      また、ニキビがあり油が気になるから保湿をしないというのは、かえって皮脂分泌を増加させてしまい、ニキビの原因になってしまいます。
      このためモイスチャライザーで水分補給をし、エモリエントの油で蓋をする、というのが大切です。

    • 日焼け止めのポイント

      日焼け止めの効果を発揮する十分量を塗ることを心がけてください。
      適量とはローションタイプで1円玉2枚分、クリームタイプでパール粒2個分です。
      塗った当初は白っぽくなることもありますが、30分程経つと肌になじんできますので、その後メイクをすればメイクがよれる心配がありません。

    • ベースメイク

      スポンジを使う場合は優しくこすらないようポンポンと置くようにしていきます。
      細かな部分は指を優しく置いてくるようにして、決してお肌がよれるような塗り方はしないでください。

  • マスクによって起こる症状

    • ニキビ
      マスクの摩擦が乾燥を引き起こし、肌を守ろうと皮脂の分泌量が増え、ニキビができやすくなってしまうようです。マスクは清潔なものを使用し、保湿を心がけることでマスクによるニキビを防ぐことができます。
      肝斑
      肝斑は肌に対する強い刺激によって起こってしまうとされています。摩擦が起きにくい素材を選び、しっかり保湿をしましょう。
      乾燥と赤み
      摩擦の刺激で乾燥し、赤みがでてきてしまいます。摩擦が起きにくく優しい素材を選び、しっかり保湿をしましょう。
  • スキンケア用品の選び方

    • ご自身の肌に合うものを選ぶのはとても大切ですが、難しいですよね。
      その場合は以下のことを参考にしていただくと良いかもしれません。

      敏感肌、アトピー肌
      保湿効果に優れたもの(セラミド・ヒアルロン酸配合など)
      ニキビ肌
      角栓がつまらないように作られた、ノンコメドジェニックテスト済みの製品
      肌荒れ
      炎症を抑える成分(グリチルリチン酸など)

      最後に、「正しいスキンケアの努力によって肌はきれいになります。」と力強いお言葉を頂きました。
      早速上原先生に教えてもらったことを実践し、今からでも美肌を目指していけたらいいですね。

      以上、こすらないこと、を重要視した「肌の摩擦ダメージセミナー」レポートでした。