あきらめない!敏感肌のエイジングケア

2022年7月7日、織姫と彦星が年に一度だけ会えるこの特別な日に、敏感肌の皮膚老化対策をテーマにした「あきらめない!敏感肌のエイジングケア」オンラインセミナーを行いました。
東京都、銀座にございます美容皮膚科、ウェルクリニック 院長の根岸圭先生をお招きして、私たちが少しでも年齢を感じない健やかな肌でいられるためのヒントを、沢山教えていただきました。

2022.08.23

監修医師:根岸 圭 先生

ウェルクリニック 院長

東京女子医科大学附属病院で美容診療と研究に長年従事され、数多くの臨床研究の成果を国内外の学会でご報告、多数の論文を発表されておられます。
また、日々の診療においては肌のエイジングケア治療を得意とされ、患者様が、無理せず自然に若々しく、今よりもっと、この先ずっと自分らしく過ごしていただけるような医療をご提供されておられます。

  • 〜皮膚老化の原因は?〜

    • 本題に入る前に、皮膚老化はなぜ起こるのか、その原因から教えていただきます。
      皮膚老化でよく言われるのは、その8割は外的要因、2割は内的要因によるということです。

      外的要因には紫外線や乾燥といったものがあり、内的要因には加齢やホルモンバランス等が挙げられます。
      バリア機能の破壊は、紫外線による乾燥や炎症によっても引き起こされますが、実は加齢でも起こりうる肌トラブルとのこと。バリア機能の肌トラブルについては外的要因に目が行きがちですが、誰しもが避けることのできない加齢でも起こることに、大変驚きました。
      この様な外的・内的要因による見た目の変化について、根岸先生から更に分かりやすく、学術的に教えていただきました。

  • 〜加齢による表皮の機能〜

    • 年齢を重ねることで、表皮・真皮に大きな変化が見られることが分かりましたが、加齢による皮膚の機能変化について、特に表皮について詳しくご説明いただきました。
      表皮には、皮脂、細胞間脂質、天然保湿因子が存在していますが、加齢と共に減少してしまいます。
      他にも、細胞の生まれ変わりであるターンオーバーの遅延が起こる等、様々な機能低下が組み合わさり、結果として皮膚のバリア機能が低下してしまうとのことでした。
      このような理由から、加齢によっても皮膚のバリア機能が低下してしまうのですね。

  • 〜皮膚のバリア機能について〜

    • バリア機能は皮膚にとってとても大事な機能で、低下すると内側から水分が出ていってしまい肌が乾燥し、外側からの刺激にも弱くなってしまいます。
      表皮が健やかでないと肌はくすんでしまい、炎症が起きている肌は紫外線に弱くなるので、シミ・シワ・ハリや弾力の低下などの皮膚老化が加速してしまうそうです。
      ということは、バリア機能を健やかに保つことが、エイジングケアの基本と言っても過言ではありません。
      そして、バリア機能の低下は、年齢に関わらず敏感肌の方にも見られるとのこと。
      根岸先生は、敏感肌の方でもエイジングを諦めず、バリア機能を高める製品、できればそこにプラスアルファでエイジングケアを積極的にできる製品を探して欲しいと仰っていました。

  • 〜敏感肌のエイジングケア:基本の三大原則〜

    • では、敏感肌の方はどの様なエイジングケアを行えばよいのでしょうか。
      実は、敏感肌であってもなくとも、エイジングケアの基本は同じだというではありませんか。
      それは皮膚老化予防の三大原則「洗う」「潤す」「守る」これらをすべて「正しく」行うこと。
      良かれと思っている日常のスキンケアで、実はバリア機能を破壊してしまうことがあるようなのですが、正しいスキンケアを行うことで、バリア機能の改善が認められた例を教えていただきました。
      この時のポイントは肌を動かさないケア。「擦ったら負け!肌を動かさないスキンケア」を患者様に実践いただき、明らかな改善を得ることができたそうです。

  • 〜敏感肌のエイジングケア:「正しく」行うポイント〜

    • 「正しい洗顔」「正しい保湿」「正しい紫外線対策」
      これらを心がけることこそが、スキンケアの基本とのことです。
      洗顔は洗いすぎないように。熱いお湯では皮脂を取りすぎてしまうことが知られています。
      保湿について、根岸先生は水分の補給を重視されており、化粧水はたっぷりと使い、手になじませて、押し込むように、二重・三重に重ねてつけることをお勧めされておりました。
      そして紫外線対策については、表示されている数値の効果を得るために、日焼け止めは厚くたっぷりと使用した方が良いとのことでした。下地に日焼け止めが入っているのでと、薄く伸ばして使用している方が多いようですが、それでは効果が半減、またはそれ以下になってしまうそうです。

  • 〜実践!エイジングケアのポイント〜

    • 根岸先生が実践されている、エイジングケアのポイントを伺いました。
      実は特別なことはしておらず、今までお伝えしたような基本のケア「こすらない」「乾かさない」「焼かない」シンプルケアを実践されているとのこと。
      これらはバリア機能を高めるスキンケアでもあり、ここを押さえた上で、ポイントで小じわやシミ対策を行われているとのことでした。エイジングケアは諦めないで続けることが大事ですよね。
      また、季節に応じてポイント使いでケアを変えてみることもお勧めされておりました。例えば冬の時期は目元にクリームを重ねてみたり、夏の時期は特にシミのできやすい頬の辺りは日焼け止めを重ね塗りするなど、ちょっとした工夫が大切、とのことでした。

      最後に、根岸先生から視聴されている皆様へ、メッセージを頂きました。

      敏感肌だからと言って諦めず、まずはバリア機能を高めるケアを行うことからエイジングケアを始めてみよう、そんな前向きな気持ちになるセミナーだったかと思います。
      以上、「あきらめない!敏感肌のエイジングケア」セミナーレポートでした。